#author("2018-08-12T15:05:22+09:00","","")
#author("2018-09-19T19:06:48+09:00","","")
*《エンペラー・キリコ》 [#r7729b18]

|エンペラー・キリコ SR 水文明 (8)|
|進化クリーチャー:サイバーロード/オリジン 13000|
|進化−自分の「サイバー」と種族にあるクリーチャーまたはオリジン1体の上に置く。|
|このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分の他のクリーチャーをすべて、好きな順序で自分の山札の一番下に置く。その後、山札の上から、進化ではないクリーチャーが3体出るまでカードを表向きにする。その3体をバトルゾーンに出し、山札をシャッフルする。|
|T・ブレイカー|
|&bold(){※プレミアム殿堂}|

[[DM-32>DM-32 「神化編(エボリューション・サーガ) 第1弾」]]で登場した[[進化]][[サイバーロード]]/[[オリジン]]。

[[進化クリーチャー]]は[[進化元]]を[[ディスアドバンテージ]]にして[[召喚]]されるため、通常の[[クリーチャー]]に比べて強力なデザインをされているのが普通だが、この[[クリーチャー]]はそれを補って余りあるほどの膨大な[[アドバンテージ]]を叩き出す凶悪な[[フィニッシャー]]であった。

[[バトルゾーン]]に出た時、自分の他の[[クリーチャー]]を全て[[山札の下]]に送還。その後、[[山札の上]]から[[進化]]でない[[クリーチャー]]が3体出るまでめくり、その3体を出したのち[[山札]]を[[シャッフル]]する。

自身の[[サイズ]]も[[パワー]]13000の[[T・ブレイカー]]と、[[水]]には珍しい超大型。[[サイバーロード]]では最高の[[パワー]]であり、[[フィニッシャー]]としても文句のつけようがない[[スペック]]。その上、[[クリーチャー]]を追加で3体も出せるため、相手の[[シールド]]を割り切って[[ダイレクトアタック]]に持ち込むだけの打点は簡単に揃ってしまう。きちんとした専用[[デッキ]]を組めさえすれば、『一度出ればほぼ確実に勝ち』という凄まじい強さを発揮していた。

強いて欠点を挙げるなら以下の3点。
-[[コスト]]が8と[[重い]]。
-[[進化クリーチャー]]なので[[進化元]]が必要になる。
-[[バトルゾーン]]に出た時自分の[[クリーチャー]]がすべて山札に戻る。 

特に1つめの欠点のおかげで[[ハンデス]]や[[ランデス]]などの[[コンボ]]妨害、[[【速攻】]]などで出される前に[[ダイレクトアタック]]と非常に辛く、また3つめの欠点のおかげでお手軽に[[クリーチャー頭数>フィールドアドバンテージ]]を稼げなくなっていて[[能力]]バランスを取っている感があった。

しかし[[《リバース・チャージャー》]]や[[《天真妖精オチャッピィ》]]で再利用したり、[[《スローリー・チェーン》]]などの[[S・トリガー]]など大量に搭載するなど防御手段はいくらでもあったため、大きな弱点とは言いがたい状況になっていた。

重さに至っては[[次の弾>DM-33 「神化編 第2弾 太陽の龍王(ライジング・ドラゴン)」]]で[[《母なる星域》]]が登場して以降は[[デメリット]]として機能しなくなった。

また進化元となる[[サイバー]]や[[オリジン]]には[[《蒼狼の始祖アマテラス》]]や[[《黙示賢者ソルハバキ》]]といったこのカードの効果で踏み倒しても損にならないような[[カードパワー]]の優秀なカードが揃っており、進化獣という点も気にすることはなくなっていた。

過去の[[《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》]]などとも余裕で肩を並べる凶悪な[[カード]]。これ1枚であらゆる盤面をひっくり返して勝利してしまうというその性能は、往年の[[《無双竜機ボルバルザーク》]]と互角かそれを上回ると言われる。

1度出されると悪い時は全くターンが回ってこないことから、往年の『ボルバルマスターズ』になぞらえて『キリコマスターズ』という言葉まで生み出した。まさに[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]や[[《邪神M・ロマノフ》]]と並ぶ史上最凶の[[進化クリーチャー]]といっても過言ではないクリーチャーである。

-「[[表向き]]」なので[[ライブラリアウト]]の心配は無い。[[山札]]のカードすべてが[[表向き]]になっても「[[能力]]終了時に[[山札]]がなくならないと[[山札]]切れにならない」という裁定が出ている。最後に[[表向き]]にした[[カード]]を戻して[[シャッフル]]するため、ほぼ[[ライブラリアウト]]はないだろう([[《アクアン》]]などは[[捨てる]]か[[手札]]に加えるかなので、[[能力]]終了時には確実に[[山札]]が−5される)。

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**環境において [#v471acfc]
[[DM-32>DM-32 「神化編(エボリューション・サーガ) 第1弾」]]で登場すると、すぐに専用[[デッキ]]「[[エンペラー・キリコ]]」が組まれた。
[[DM-32>DM-32 「神化編(エボリューション・サーガ) 第1弾」]]で登場すると、すぐに専用[[デッキ]][[【エンペラー・キリコ】]]が組まれた。

出す[[クリーチャー]]の候補は[[《緑神龍ザールベルグ》]]や[[《魔刻の斬将オルゼキア》]]、[[《光神龍スペル・デル・フィン》]]などの定番の大型。[[クリーチャー]]を戻す[[能力]]を無視できる[[《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》]]は当時4枚積みできたため、よく使われた。

[[DM-33>DM-33 「神化編 第2弾 太陽の龍王(ライジング・ドラゴン)」]]で[[《母なる星域》]]が登場すると、[[《蒼狼の始祖アマテラス》]]から唱えて[[マナゾーン]]から踏み倒す[[コンボ]]が注目され、[[エンペラー・キリコ]]は一気に[[トップメタ]]にのし上がる。
[[DM-33>DM-33 「神化編 第2弾 太陽の龍王(ライジング・ドラゴン)」]]で[[《母なる星域》]]が登場すると、[[《蒼狼の始祖アマテラス》]]から唱えて[[マナゾーン]]から踏み倒す[[コンボ]]が注目され、[[【エンペラー・キリコ】]]は一気に[[トップメタ]]にのし上がる。

[[マナゾーン]]に《キリコ》を含む7[[マナ]]と、[[バトルゾーン]]に1体でも[[クリーチャー]]がいれば、[[今引き]]の[[《蒼狼の始祖アマテラス》]]からの[[《母なる星域》]]で《キリコ》が飛んでくるという即死性により、多くの[[プレイヤー]]を恐れさせた。

様々な型が検討され、[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]を組み込んだ[[キングロックキリコ]]や、[[《緑神龍ザールベルグ》]]で[[ランデス]]を行う[[キリコランデス]]なども考案された。
様々な型が検討され、[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]を組み込んだ[[【キングロックキリコ】]]や、[[《緑神龍ザールベルグ》]]で[[ランデス]]を行う[[【キリコランデス】]]なども考案された。

[[DM-34>DM-34 「神化編 第3弾 烈火の刃(クロス・ジェネレーション)」]]で[[《ボルシャック・クロス・NEX》]]が登場すると、そちらや[[《龍仙ロマネスク》]][[《光神龍スペル・デル・フィン》]][[《超竜ヴァルキリアス》]]を組み込んだ[[星域キリコドラゴン]]に発展する。
[[DM-34>DM-34 「神化編 第3弾 烈火の刃(クロス・ジェネレーション)」]]で[[《ボルシャック・クロス・NEX》]]が登場すると、そちらや[[《龍仙ロマネスク》]][[《光神龍スペル・デル・フィン》]][[《超竜ヴァルキリアス》]]を組み込んだ[[【星域キリコドラゴン】]]に発展する。
また、同時に[[《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》]]は[[殿堂入り]]し、[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]は[[プレミアム殿堂]]となった。

[[神化編環境]]で暴れ回ったが、2010年5月15日、[[《龍仙ロマネスク》]][[《蒼狼の始祖アマテラス》]]など相性の良い[[カード]]とともに遂に[[殿堂入り]]。さすがにキリコデッキは弱体化を余儀なくされ、[[覚醒編]]期には[[トップメタ]]から完全に失墜することとなる。

しかし、[[エピソード1]]で[[《サイバー・N・ワールド》]]と[[《永遠のリュウセイ・カイザー》]]などを獲得すると、再び[[環境]]に舞い戻る。《N・ワールド》は[[手札]]を補充しつつ[[進化元]]となり、《リュウセイ》は味方の[[スピードアタッカー]]化で[[1ショットキル]]を強力にサポートする。
最終的には[[《ボルバルザーク・エクス》]]という最高の相棒まで現れた。[[マナ]]の[[アンタップ]]は更なる[[クリーチャー]]の展開を助長し、《キリコ》無しでも強靭な強さを発揮した。

こうして各[[文明]]の[[グッドスタッフ]]をふんだんに積みこんだ新型[[星域キリコドラゴン]]はあらゆる大会のトップを独走することとなった。

上記のように、合計1年半以上の長きにわたり[[環境]]に君臨し続けた[[フィニッシャー]]であったが、2012年3月15日付で[[プレミアム殿堂]]への昇格が決定。[[エンペラー・キリコ]]系列の[[デッキ]]は完全に消滅した。
上記のように、合計1年半以上の長きにわたり[[環境]]に君臨し続けた[[フィニッシャー]]であったが、2012年3月15日付で[[プレミアム殿堂]]への昇格が決定。[[【エンペラー・キリコ】]]系列の[[デッキ]]は完全に消滅した。

[[環境]]での活躍を見ればこの措置もやむを得ないだろう。[[《インフェルノ・ゲート》]]や[[《ミラクルとミステリーの扉》]]などのように、[[マナコスト]]の制限のない[[コスト踏み倒し]]は非常に強力であるという不文律を示した[[カード]]の1つとなった。

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**その他 [#d74d9b62]
-[[山札]]に残る[[クリーチャー]]の数が少ないと、[[山札]]の一番下に置いた[[クリーチャー]]がすぐに戻ってくることもある。それを利用して、強力な[[cip]]持ち[[クリーチャー]]の[[能力]]を使い回す事も可能。

-基本的に[[星域キリコドラゴン]]と同じだが、[[《魂の呼び声》]]→[[《母なる星域》]]の[[コンボ]]により、好きな[[ゴッド]]3体までを一気に出して[[G・リンク]]させることが可能だった。

-「[[ソリティア]]」という言葉が浸透するきっかけとなった[[カード]]である。このカードが[[バトルゾーン]]に出ればほぼ勝利したようなものだったが、[[コスト踏み倒し]]で出た[[クリーチャー]]の[[cip]]の[[解決]]に手間取ることが多く、止めを刺すまでに非常に長い時間がかかっていた。[[《蒼狼の始祖アマテラス》]]で[[《フォース・アゲイン》]]や[[《母なる星域》]]を唱えて《キリコ》を再び出し直すと、その[[cip]]を再びやり直すことになり、待機状態の[[能力]]も次々に累積していったのである。

-対戦相手からすれば、負け濃厚と解りつつも何もできず、長々待たされた上で結局負けるという光景も多く、このような[[ソリティア]]の状態を生み出す点も《キリコ》が嫌がられ、禁止化された一つの要因と言える。

-この[[カード]]を中心とした[[デッキ]]は、歴代のメタデッキの中でもトップクラスに高額だった。この[[カード]]と相性のいい[[重く>重い]]て強力な能力のクリーチャーは[[ベリーレア]]以上に収録される傾向があり、そうでないものも[[《神秘の宝箱》]]・[[《スローリー・チェーン》]]のような[[絶版]]状態で入手困難なものが多かったためである。

-[[DMX-12>DMX-12 「ブラック・ボックス・パック」]]では[[転生]]版の[[《真実の神羅 プレミアム・キリコ・ムーン》]]が登場した。あちらは[[究極進化]]であり、出せる数も[[バトルゾーン]]に戻した[[クリーチャー]]までと、かなりの調整が加わっている。

-[[DMX-17>DMX-17 「龍の祭典!ドラゴン魂フェス!!」]]でも[[転生]]版となる[[《甲型龍帝式 キリコ3》]]が登場した。そちらは手札を山札の下に戻し、[[cip]]で[[呪文]]を3連射する[[能力]]となっている。

-[[イラストレーター]]によると、イラストは歌姫をイメージして描いたそうだ。

-漫画「覇王伝 ガチ!!」では[[獅子王]]の切り札として登場。[[《蒼狼の始祖アマテラス》]]からの[[《母なる星域》]]により場に出され、[[《威牙の幻ハンゾウ》]]と[[《緑神龍ザールベルグ》]]2体を呼び出してマナ、クリーチャー、シールドを破壊し尽くすという、殿堂入りカードの名に恥じない極悪なプレイングを見せた。主人公の[[赤星 大虎]]曰く、「獅子王のデッキはとにかく強いクリーチャーをブチ込んでるからエンペラー・キリコが出た時点で勝負は付いていた」とのこと。

**関連カード [#p779f4b7]
-[[《真実の神羅 プレミアム・キリコ・ムーン》]]
-[[《甲型龍帝式 キリコ3》]]

**収録セット [#j670590b]
-illus.[[Heart]]
--[[DM-32 「神化編(エボリューション・サーガ) 第1弾」]]

**参考 [#vbe0659f]
-[[サイバーロード]]
-[[オリジン]]
-[[進化クリーチャー]]
-[[サイバー]]
-[[表向き]]
-[[コスト踏み倒し]]
-[[シャッフル]]
-[[プレミアム殿堂]]
-[[エンペラー・キリコ]]
--[[キリコランデス]]
--[[キングロックキリコ]]
--[[星域キリコドラゴン]]
-[[【エンペラー・キリコ】]]
--[[【キリコランデス】]]
--[[【キングロックキリコ】]]
--[[【星域キリコドラゴン】]]
-[[即死コンボ]]