#author("2018-08-11T17:21:01+09:00","","") *ランデス [#u104a56a] 相手の[[マナゾーン]]の[[カード]]を[[墓地]]や[[手札]]等に送り、[[マナアドバンテージ]]や[[テンポアドバンテージ]]を奪う行為。別名[[マナ破壊]]。 ランデスによって相手の[[マナ]]を減らし、動きを封じることで一方的に展開し相手を倒す[[デッキ]]も多く存在する。 大方の用語が[[Magic:the Gathering]]の転用である例に漏れず、これもその1つ。省略しない形では「ランド・デストラクション」(Land Destruction)で、日本語に直すと「土地破壊」。 |マナ・クライシス UC 自然文明 (4)| |呪文| |S・トリガー| |相手のマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の墓地に置く。| |緑神龍ザールベルグ R 自然文明 (9)| |クリーチャー:アース・ドラゴン 5000| |このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のマナゾーンからカードを2枚まで選び、持ち主の墓地に置く。 | |バジュラズ・ソウル SR 火文明 (5)| |クロスギア| |これをクロスしたクリーチャーのパワーは+2000され、シールドをさらにもう1枚ブレイクする。| |これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、相手のマナゾーンからカードを2枚まで選び、持ち主の墓地に置く。| [[デュエル・マスターズ]]のシステム上、[[カード]]を使うためには原則として[[マナコスト]]を支払う必要がある。よって、その[[マナ]]を奪う行為であるランデスは非常に強力な妨害の手段と言える。 代表的なのは[[《マナ・クライシス》]]や[[《焦土と開拓の天変》]]のような単発の[[呪文]]。これらを素早く撃ち込むことで相手の[[カード]]の使用を単純に1ターン遅らせることができ、大きく[[テンポアドバンテージ]]を失わせることができる。 特に[[マナ]]が揃っていない序盤から中盤に喰らうと強烈で、[[色事故]]を誘発させられると目も当てられない状態となる。 ただし、単発のランデスでは相手の[[重い]][[カード]]を使わせなくするという拘束力は低い。[[ターン]]毎に[[チャージ]]する機会があるため、時間が経つと[[マナ]]を回復されてしまう。相手の出鼻を挫いてからは素早く決着を付けるように心がけるべきである。 [[《バジュラズ・ソウル》]]や[[《アドミラル・クイーン》]]のような一度に複数枚ランデスするカードもある。 これらは[[チャージ]]するよりも多くの枚数をランデスできるので、[[重い]]カードを使わせなくするという[[ロック]]の側面が強い。このようなカードを使われてしまうと、自分の[[マナ]]がみるみるうちに減っていくので最終的に何もできなくなってしまう。 [[《超竜バジュラズテラ》]]や[[《魔天降臨》]]のような、一気に[[マナゾーン]]のカードを吹き飛ばすものは、そのゲームの勝利を決定づけるための[[フィニッシャー]]として使われる。 仮に[[S・トリガー]]などで凌がれても、[[マナ]]さえ奪ってしまえば反撃することはほとんど叶わなくなるため、勝敗は決まったも同然となる。 いずれも[[コントロール]]の手段としてはポピュラーなので、自分の戦略にマッチするものを活用していきたい。 -相手のマナを[[墓地]]に置くカードはほとんどが[[火]]か[[自然]]だが、[[闇]]にもいくらか存在し、[[《スカル・チェーンソー》]]のように[[カード指定除去]]や[[ハンデス]]を兼ねることが多い。&br;また、[[水]]には[[バウンス]]や[[山札送り]]でランデスを行う[[カード]]がいくつか存在する。[[プレイヤー]]を選ぶか全[[プレイヤー]]にかかることで[[マナ回収]]として使えるものも多い。 -[[《リアリティ・ヴォイド》]]は[[手札]]から[[カード]]を[[マナゾーン]]に置くことを禁止する。また[[《停滞の影タイム・トリッパー》]]などは[[マナ]]の[[タップイン]]を強要する。これらは直接の[[ランデス]]ではないものの、同じく[[マナゾーン]]に対する妨害札として[[ランデス]][[デッキ]]に同時投入される。 -[[テンポアドバンテージ]]を崩すだけでなく、[[マナ武装]]や[[ニンジャ・ストライク]]の対策としても効果的。特に[[ニンジャ・ストライク]]に対しては、[[ダイレクトアタック]]に対する妨害の対策として終盤の詰めで一気に豪快な[[ランデス]]を行うこともある。 -[[《ガイアクラッシュ・クロウラー》]]や[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]で[[マナゾーン]]の[[カード]]の[[アンタップ]]を封じるのも、事実上のランデスと言える。 -[[マナ]]を使えなくさせるという性質上、[[デュエル・マスターズ]]の妨害行動の中でも嫌がられやすい。[[公式大会]]や[[公認大会]]ならともかく、[[カジュアル]]戦ではあまりやり過ぎない方が無難だろう。 -[[《マナ・クライシス》]][[《緑神龍ザールベルグ》]][[《魔天降臨》]]など、優秀なランデスカードの中には[[絶版]]になっているものも多い。[[ドラゴン・サーガ]]あたりからは[[背景ストーリー]]で分かれた小さな派閥ごとに異なった戦略が見られるようになったが、ランデスを戦略とした派閥は全く登場していない。&br;低年齢向けTCGという都合上、タカラトミーとしてはあまりランデスという行為を推奨したくないのだろうか。 **主なランデスカード [#cc7e68c9] -[[《マナ・クライシス》]] -[[《焦土と開拓の天変》]] -[[《シェル・フォートレス》]] -[[《緑神龍ザールベルグ》]] -[[《緑神龍ミルドガルムス》]] -[[《アドミラル・クイーン》]] -[[《蒼狼スペルギア・ファントム》]] -[[《エクス・リボルバー・ドラゴン》]] -[[《爆走戦鬼レッド・ライダーズ》]] -[[《猿神兵アッシュ》]] -[[《ハイドロ・ハリケーン》]]([[殿堂入り]]) -[[《竜脈噴火》]] -[[《魔天降臨》]] -[[《黒神ダーク・インドラ》]] -[[《悪魔神ドルバロム》]] -[[《偽りの悪魔神王 デス・マリッジ》]] -[[《偽りの王 ヴィルヘルム》]] -[[《天使と悪魔の墳墓》]] -[[《超竜バジュラズテラ》]] -[[《超竜バジュラ》]]([[殿堂入り]]) -[[《バジュラズ・ソウル》]]([[殿堂入り]]) -[[《英知と追撃の宝剣》]]([[殿堂入り]]) **主な疑似ランデスカード [#vc511a6f] -[[《停滞の影タイム・トリッパー》]] -[[《勝利のリュウセイ・カイザー》]] -[[《リアリティ・ヴォイド》]] -[[《ガイアクラッシュ・クロウラー》]] -[[《害悪のカルマ スタバック》]] -[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]] ---- *ランデスの変遷 [#ra51411b] マナゾーンのカードを墓地に送るカードの初出は[[DM-02>DM-02 第2弾「進化獣降臨(マスター・オブ・エボリューション)」]]に収録された[[《マナ・クライシス》]]、[[《ボルザード・ドラゴン》]]、[[《シェル・フォートレス》]]、[[《ボマーザウルス》]]、[[《技師ピーポ》]]であった。 しかし、[[基本セット環境]]では[[軽い]][[ビーストフォーク]]や[[リキッド・ピープル]]を中心とした[[ビートダウン]]が[[メタデッキ]]であったため、これらのカードはしばらくの間、ほとんどトーナメントデッキで見る事は無かった。 [[DM-04>DM-04 第4弾「闇騎士団の逆襲(チャレンジ・オブ・ブラックシャドウ)」]]では[[《アストラル・リーフ》]]や[[《アクアン》]]などの影に隠れて[[《ハイドロ・ハリケーン》]]が登場。登場当初こそ目立った活躍はなかったが、このカードも後に[[殿堂入り]]するほどの凶悪なカードであった。 [[闘魂編]]末期には[[《凶星王ダーク・ヒドラ》]]による強力な[[種族]]サポートを利用して[[《猿神兵アッシュ》]]で継続的なランデスを行う[[アッシュランデス]]が成立。《ヒドラ》が[[殿堂入り]]、[[プレミアム殿堂]]と規制されていった現在でもなお細々と使われている。 また、[[闘魂編]]では言わずと知れた[[進化]][[ドラゴン]][[《超竜バジュラ》]]を獲得。この《バジュラ》を高速召喚して勝負を決める[[ターボバジュラ]]は後の[[転生編環境]]で活躍する。 ※«ヒドラ»は2016年2月1日付けで殿堂入りへ降格が決定した。 [[聖拳編]]では[[《魔天降臨》]]や[[《英知と追撃の宝剣》]]、[[《焦土と開拓の天変》]]が登場。これらは今なお使われる呪文である。また、[[《緑神龍ザールベルグ》]]が登場したのもこの時期。ランデスカードも徐々に数を増やしていき、次第に注目されるようになっていった。 [[転生編]]では強力な[[クロスギア]]である[[《バジュラズ・ソウル》]]が登場。当時はまだ[[殿堂入り]]だった[[《無双竜機ボルバルザーク》]]とともにこのカードを投入した[[バジュラズブルー]]が[[環境]]を席巻した。 また、[[《停滞の影タイム・トリッパー》]]や[[《リアリティ・ヴォイド》]]や[[《ガイアクラッシュ・クロウラー》]]などの新たなタイプのランデスカードが出現したのもこの時期である。 [[ボルバル]]が[[プレミアム殿堂]]入りした後は[[《母なる大地》]]で[[《緑神龍ザールベルグ》]]などを使い回して[[《超竜バジュラ》]]に[[進化]]する[[ドラゴンランデス]]が出現した。 [[極神編]]から[[戦国編]]にかけては[[黒ランデス]]が活躍。[[ヘヴィ・デス・メタル]]を[[フィニッシャー]]とし、[[コントロール]]の代表格として君臨する。 その後、2008年には[[《バジュラズ・ソウル》]][[《母なる大地》]]が[[殿堂入り]]してランデスデッキの活躍はやや後退。[[ハンデス]]の主流が[[《ソウル・アドバンテージ》]]になったことで、[[コントロール]]の主役は[[カウンターバイケン]]となる。 [[神化編]]に入ると、[[エンペラー・キリコ]]の亜種である[[キリコランデス]]が出現。[[星域キリコドラゴン]]などのキリコデッキとともに暴れる。 それ以降は、純粋なランデスデッキが[[メタゲーム]]上で活躍することは減る。しかし、[[《マナ・クライシス》]]や[[《焦土と開拓の天変》]]等が単体でデッキに積まれる事もあり、ランデス自体が未だに強力な[[コントロール]]の手段である事に変化はない。 [[ドラゴン・サーガ]]ではランデス[[呪文]]と相性のいい[[《龍素記号Sr スペルサイクリカ》]]が出現。[[サイクリカランデス]]が[[メタゲーム]]上で活躍した。 [[革命編]]になると、強力な擬似[[ランデス]]として[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]が登場。しかし能力の強力さとは裏腹に、[[環境]]の煽りを受けた結果、期待されたほどの大きな活躍はしていない。 [[革命ファイナル]]では[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]が早期登場の鍵となる[[《スクランブル・チェンジ》]]を獲得し大暴れ。また、低速環境の裏をかいた[[ジョバンニスコール]]が突然頭角を現した。 この結果、2017年2月26日に[[《メガ・マナロック・ドラゴン》]]は[[殿堂入り]]、[[《天雷王機ジョバンニX世》]]は[[プレミアム殿堂]]の措置を受けることになった。 ---- *ランデス(デッキ) [#yefe1a4b] [[デッキタイプ]]の分類のひとつ。 ランデスを[[デッキ]]のメイン、または補助として多数搭載するデッキのこと。 大きく分けて4タイプに分類される。 +ランデスで[[テンポアドバンテージ]]を取りながら殴る[[ビートダウン]]タイプ。主に[[《ボルザード・ドラゴン》]]を使用したデッキや、[[牙バジュラズ]]などの[[《バジュラズ・ソウル》]]入りの[[ビートダウン]]が該当。 +ランデスで相手を[[コントロール]]してから[[フィニッシャー]]に繋げる[[除去コントロール]]タイプ。主に[[黒ランデス]]系のデッキ全般、[[ランデスサファイア]]や[[ヘヴィ・デス・メタル]]が該当。 +一気に相手のマナゾーンを空にする一撃必殺タイプ。主に[[《ハイドロ・ハリケーン》]]や[[《超竜バジュラズテラ》]]を使うタイプのデッキが該当。 +ランデス自体が目的で、永続的なランデスでマナを0にしてから止めを刺す[[コンボデッキ]]。主に[[アッシュランデス]]、[[アドミラルロック]]などが該当。 -基本的に[[ビートダウン]](特に[[【速攻】]])に対して分が悪い。ランデス自体にあまり効果が期待出来ず、《ヘヴィ・メタル》を間に合わせるのも難しい。[[S・トリガー]]や[[シノビ]]である程度対策することもできるが、[[スロット]]の多くをランデス手段に割いているため、なかなかに厳しいものがある。&br;その分[[コントロール]]に対してはめっぽう強く、マナブーストや[[《光波の守護者テルス・ルース》]]等を積んでいないデッキの場合、一方的な展開に持ち込めることも珍しくない。 -[[ガチデッキ]]と[[ファンデッキ]]のレベルが二極化しているデッキタイプでもある。後者は使っても使われても楽しいものが多いが、前者はまさに[[ガチデッキ]]的ないやらしい戦い方が身上。おそらく[[無限ループ]]系のデッキと並んで最も友人を無くしやすいデッキタイプの一つであろう。 -一撃必殺系以外のランデスデッキを使うと、試合の流れが停滞しやすく勝負が単調になりやすい。大会で勝つためには致し方ないが、[[カジュアル]]で使用すると嫌がる人もいる。 **参考 [#gde955b4] -[[用語集]] -[[マナゾーン]] -[[マナ破壊]] -[[タップイン]] -[[《マナ・クライシス》]] -[[《緑神龍ザールベルグ》]] -[[《バジュラズ・ソウル》]]