#author("2018-09-08T00:40:38+09:00","","")
*ボルバルマスターズ [#k2c93601]

[[聖拳編]]から[[転生編]]期の[[環境]]があまりにも[[《無双竜機ボルバルザーク》]]に支配されていたことを皮肉って作られた言葉。

2005年春の[[公式大会]]であるSCB及び同時期の各地の公認大会など、[[ボルバル]]は圧倒的な[[カードパワー]]で暴れ回っていた。

特にSCB関東大会([[DM-13>DM-13 「聖拳編 第4弾 龍炎鳳神誕(エターナル・フェニックス)」]]環境)ではオープン・レギュラーの上位16人がすべてボルバル系列デッキだったという悪夢としか言いようのない結果が出ていた。
//ここまで増えていた時期ならば、むしろボルバルを使わなくとも[[S・トリガー]]超満載デッキなら上位にいけたかもしれない。
//《呪紋の化身》が《母なる大地》から呼べた環境なので・・・

[[ボルバル]]の[[エクストラターン]]の条件は[[バトルゾーン]]に出すだけと非常に緩く、[[火]]と[[自然]]が[[タッチ]]できるならば、[[ビートダウン]]だろうが[[コントロール]]だろうが非常に多くのデッキで採用することが可能だった。
逆に、余りにも手軽に使用できることから、[[ボルバル]]の入れられない[[デッキタイプ]]や、[[ボルバル]]以外の[[フィニッシャー]]の多くは、その存在意義を失うこととなってしまった。

また、[[ボルバル]]は[[エクストラターン]]というあまりに強力な[[メリット]]と引き換えに[[特殊敗北条件]]という[[デメリット]]を持ち合わせていた。だが、それは[[ボルバル]]が出ると状況にかかわらず確実に[[ゲーム]]が終了させられるということであり、その時点で[[ターン]]が回ってこないことは絶対的であり、[[プレイヤー]]の間で非常に嫌がられていた。

また、[[特殊敗北条件]]があるとはいえ、それで勝利した側はまるで面白くないのは言うまでもない。好きなだけ[[カード]]をプレイしたあと、失敗したら勝手に自滅してしまうのだから、使われた側の虚無感、理不尽感は相当なものである。[[スパーク]]を使って《ボルバルザーク》を受けきる戦術は当時から存在したものの、結局それも相手が「[[ボルバル]]で自滅した」だけに終わってしまう。[[ボルバル]]が出された以上、負ける以前に自分で勝つ権利すら失われてしまうのである。

[[環境]]がたった一枚の[[フィニッシャー]]に牛耳られてしまうことはしばしばあるものの、「[[デッキ]]や[[カード]]の選択肢を著しく狭める」「出すと間違いなく[[デュエル]]が終了する」「使われた側の自力で勝つ要素が失われる」の三点から、[[ボルバル]]は他の凶悪[[フィニッシャー]]と一線を画していると言えよう。

ボルバルマスターズは、[[ボルバル]]が[[プレミアム殿堂]]に指定された2006年3月まで続いた。誕生から[[プレミアム殿堂]]に指定されるまで実に1年9か月と長い期間を要し、その間がデュエマ史上最大の暗黒期とも呼ばれることも。[[プレイヤー]]からのここまで言われることになったのは、[[ボルバル]]の悪質さは無論、その上でこの期間の長さが極めて大きい。

-同じような言葉として、[[デュエルロマスターズ]]、[[デュエル・マーシャルズ]]、キリコマスターズという言葉がある。とはいえ、あくまでそれらは「[[環境]]を染め上げるほど強かった」というだけであり、[[ゲーム]]の勝敗の起因すらも[[ボルバル]]次第で1年9か月も続いた[[ボルバルマスターズ]]は、やはりそれらとも一線を画して凶悪である。

-後にハンター版として登場した[[《ボルバルザーク・エクス》]]もボルバルザークの名に恥じない[[カードパワー]]を持つ。そちらも[[【エンペラー・キリコ】]]や[[【紅蓮ゾルゲ】]]、[[【Nエクス】]]で存分に暴れ回ったが、発売から10カ月ほどで[[殿堂入り]]となった。この期間を「第二次ボルバルマスターズ」と呼ばれることもある。こちらは短期間で終了し、[[プレイヤー]]からも[[殿堂入り]]が丸わかりのスペックであったため、このような大騒動になることはなかった。

-余談ではあるが、この時期は遊戯王でも先攻1ターンキルが横行、「ジャンケンゲー」と揶揄された時期と重なり、デュエマに限らずTCG全体としても暗黒期であった。

**参考 [#x0fb5556]
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-[[用語集]]
-[[《無双竜機ボルバルザーク》]]