#author("2018-08-18T03:03:42+09:00","","")
#author("2018-09-10T23:16:41+09:00","","")
*《斬隠蒼頭龍バイケン》 [#a895aa59]

|斬隠蒼頭龍(きりがくれそうとうりゅう)バイケン SR 水文明 (6)|
|クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン/シノビ 6000|
|W・ブレイカー|
|相手のターン中にこのクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。そうした場合、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。|
|自分のシノビの「ニンジャ・ストライク」能力を使った時、カードを1枚引いてもよい。|

[[DM-29>DM-29 「戦国編 第2弾 戦国英雄伝(ロックオン・ヒーローズ)」]]で登場した[[ポセイディア・ドラゴン]]/[[シノビ]]。
自分の[[ニンジャ・ストライク]]発動時に[[ドロー]]するシステム能力に加え、相手のターン中に[[手札]]から捨てられる時[[置換効果]]で[[バトルゾーン]]に出る[[マッドネス]]効果と、それに伴って[[バウンス]]を放つ独特の能力を持つ。

[[シノビ]]の総大将的な存在であり、《バイケン》の持つ2つの能力も[[シノビ]]と[[シナジー]]を形成している。

1つめの能力は、自分が[[ニンジャ・ストライク]]を発動した時に1[[ドロー]]出来るというもの。[[ニンジャ・ストライク]]を多用する[[デッキ]]では結構な頻度で発動する機会があり、[[ニンジャ・ストライク]]で減ってしまう手札の浪費を抑えることは無論、《バイケン》が複数いれば[[手札]]を増やすことも出来る。一見すると地味な能力で、実際数多の[[デッキ]]で《バイケン》が採用される理由においてもこの能力が要因となっていることはあまりないのだが、[[ニンジャ・ストライク]]を主戦力においた[[シノビ]]デッキを組む際には欠かせない重要な能力である。[[ニンジャ・ストライク]]をより多く・より確実に発動させるためにも、[[ビートダウン]]のような攻撃的な[[デッキ]]でこそ真価を発揮する能力と言える。

2つめの能力は、相手のターン中に[[手札]]から捨てられる時[[置換効果]]で[[バトルゾーン]]に出る[[マッドネス]]効果と、それに伴って[[バウンス]]を放つというもの。[[手札]]で発動機会をうかがう[[ニンジャ・ストライク]]において[[ハンデス]]は天敵そのものであり、[[マッドネス]]はそれに対してのメタとして機能する。その内容も[[W・ブレイカー]]持ちが[[バウンス]]を放ちながら出てくるという強烈なものであり、これによって相手の打点計算を大きく狂わせつつ、場合によっては返しの[[ターン]]に逆に相手をリーサルにとらえることが出来る。また、《バイケン》の[[マッドネス]]の発動条件は「相手の[[ターン]]中に[[手札]]から捨てられること」であるため、相手のターン中に自分の[[手札]]を捨てるギミックを[[デッキ]]に積んでおけば能動的にこの能力を発動させることが出来る。特に[[《エマージェンシー・タイフーン》]]との組み合わせは有名であり、序盤の[[コントロール]]カードが6000[[W・ブレイカー]]持ちの[[《アクア・サーファー》]]に化けるのは強力。また、このギミックを主軸に置いた専用[[デッキ]]も存在する。([[カウンターマッドネス]]参照)

これによって[[マッドネス]]以外にも高いカウンター力を持つ防御札としても作用するため、数多ある[[マッドネス]]とは一線を画する強力な側面をもつ。
反面で《バイケン》自身には高い[[カードパワー]]があるわけではなく、[[提督]]と違って大きな手札補充が出来るわけではないのでリソースには欠ける。張りつめた盤面でこそ[[マッドネス]]として強い牽制力を持つため、そこは数多ある[[マッドネス]]と使い分けると良いだろう。一応、[[環境]]の高速化は《バイケン》にとって追い風と言える。

[[シノビ]]デッキは無論、小回りが利きより勝利に貪欲的にいく[[デッキ]]であれば、《バイケン》からの恩恵も大きい。[[環境]]の高速化もあって安定性よりワンチャンスを重視することも多く、今も尚[[《エマージェンシー・タイフーン》]]とともに幅広いデッキで採用されている。カードパワーの暴力こそ出来はしないが、能力の成長性から考慮しても、きわめてポテンシャルの高い[[カード]]であることは間違いない。

-勘違いしやすいが[[マッドネス]]以外の処理で普通に[[バトルゾーン]]に出した時は[[バウンス]]できない。そこが痛いところか。 

-最近では[[マッドネス]]はおまけとして、[[バウンス]]を放てる[[コスト踏み倒し]]といった見方をされやすい。優秀な[[マッドネス]]に[[《永遠のリュウセイ・カイザー》]]が登場したこと、相手のターンに自分の[[手札]]を捨てる手段が増えたことが理由に上げられる。ある意味では衰退したものの、ちゃっかり強化されつつ独自の立場を築きあげている。

-[[イラスト>カードイラスト]]が派手なため、この[[クリーチャー]]の「クリーチャー」表記は左にずれている。

-あらかじめ[[ニンジャ・ストライク]]持ちの[[クリーチャー]]を出しておき、[[ハンデス]]されたら[[バウンス]]でそれを[[回収]]して[[ニンジャ・ストライク]]するという[[コンボ]]もある。覚えておいて損はない[[プレイング]]なので、[[《斬隠テンサイ・ジャニット》]]や[[《威牙の幻ハンゾウ》]]などを使うなら頭の片隅においておこう。

-[[マッドネス]]で出た時は自分自身を[[バウンス]]することもできる。これを利用し、[[《魔流星アモン・ベルス》]]で相手の[[ドロー]]を封じたり、[[《聖天使グライス・メジキューラ》]]で延々と[[ブレイク]]を防ぐ等、トリッキーな[[コンボ]]も可能である。
--もちろん自分の他のクリーチャーも選べるため、相手のクリーチャーをバウンスするとcipを使い回される恐れがあると判断したら自分の[[《パクリオ》]]などを再利用すると良いだろう。

-2011年11月24日から、[[置換効果]]に関する裁定が変更され、[[マッドネス]]で出た時の[[バウンス]]は[[置換効果]]によるものではなくなった。つまり、具体的な例では[[《巨人の覚醒者セツダン》]]や[[《光器パーフェクト・マドンナ》]]を[[バウンス]]できなくなったということである。&br;この裁定変更は「句点(。)までで[[置換効果]]が連鎖しないルールが終了する」というもので、これまでのルールとあわせて説明すると、以下の通りである。
--【旧ルール】相手の場に[[《巨人の覚醒者セツダン》]]がいる時に[[マッドネス]]で出た場合、[[置換効果]]は連鎖しないルールに沿って《セツダン》を[[バウンス]]できた(要約:手札から破壊される&bold(){かわりに}バトルゾーンに出る。そうした場合、[[バウンス]]する&bold(){かわりに}《セツダン》の[[能力]]で留まる」の、「[[バウンス]]する&bold(){かわりに}」以降が無視される)。
--【新ルール】相手の場に[[《巨人の覚醒者セツダン》]]がいる時に[[マッドネス]]で出た場合、「〜&bold(){かわりに}バトルゾーンに出る。」の「。」の部分で[[置換効果]]が一旦終了する。以降は[[置換効果]]ではなくなるため、「そうした場合、[[バウンス]]する&bold(){かわりに}《セツダン》の[[能力]]で留まる。」ことができる。
--ただし、&bold(){バウンス部分は[[置換効果]]でないものの一連の能力であるため、[[マッドネス]]にそのまま続けて他の効果処理に割り込んで処理される。}(2017年10月3日公式HP掲載)&br;それ以前は一連のテキストでありながら[[バウンス]]部分は[[マッドネス]]によって[[トリガー]]する能力として他の効果処理には割り込めない扱いであった。
--【旧ルール】相手の場に[[《巨人の覚醒者セツダン》]]がいる時に[[マッドネス]]で出た場合、[[置換効果]]は連鎖しないルールに沿って《セツダン》を[[バウンス]]できた(要約:手札から破壊される''かわりに''バトルゾーンに出る。そうした場合、[[バウンス]]する''かわりに''《セツダン》の[[能力]]で留まる」の、「[[バウンス]]する&bold(){かわりに}」以降が無視される)。
--【新ルール】相手の場に[[《巨人の覚醒者セツダン》]]がいる時に[[マッドネス]]で出た場合、「〜''かわりに''バトルゾーンに出る。」の「。」の部分で[[置換効果]]が一旦終了する。以降は[[置換効果]]ではなくなるため、「そうした場合、[[バウンス]]する''かわりに''《セツダン》の[[能力]]で留まる。」ことができる。
--ただし、''バウンス部分は[[置換効果]]でないものの一連の能力であるため、[[マッドネス]]にそのまま続けて他の効果処理に割り込んで処理される。''(2017年10月3日公式HP掲載)&br;それ以前は一連のテキストでありながら[[バウンス]]部分は[[マッドネス]]によって[[トリガー]]する能力として他の効果処理には割り込めない扱いであった。

-[[マッドネス]]に付随するこのカードの[[バウンス]]は[[手札]]から[[トリガー]]しているため、[[《消王ケシカス》]]の能力ででトリガーを打ち消すことはできない。ただ、処理するタイミングではバトルゾーンにあるため、[[《巨人の覚醒者セツダン》]]のバウンス[[耐性]]は働く。(2018/4/29事務局正式回答)

-かつては[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]が出ていても[[マッドネス]]でなら場に出せる上、[[バウンス]]で一時的に[[ロック]]を切り崩すことが出来たため、[[《アクア・サーファー》]]らとは一線を画する[[ロック]]に強い(実質)[[S・トリガー]]獣としても名をはせた。&br;現在は[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]は[[プレミアム殿堂]]入りしているが、[[《単騎連射 マグナム》]]が今のそれに該当し、同じ理由で防御札として高い評価を受けている。
-かつてよく使われていた[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]が出ていても[[マッドネス]]でなら場に出せる上、[[バウンス]]で一時的に[[ロック]]を切り崩すことが出来たため、[[《アクア・サーファー》]]らとは一線を画する[[ロック]]に強い(実質)[[S・トリガー]]獣としても名をはせた。&br;現在は[[《聖鎧亜キング・アルカディアス》]]は[[プレミアム殿堂]]入りしているが、[[《単騎連射 マグナム》]]が今のそれに該当し、同じ理由で防御札として高い評価を受けている。

-この[[カード]]や[[シノビ]]を守りの要にし、[[タッチ]]で[[火]]を加えた[[【青黒緑コントロール】]]「[[【カウンターバイケン】]]」は、2008年の公式大会レギュラークラスで1位をかっさらった。その内容は、打点はリーサルに届いてはいたものの、流れからして[[《威牙の幻ハンゾウ》]]を警戒したであろう相手が1枚のみの手札に[[ハンデス]]を打ち込んだ結果《バイケン》が登場し、[[バウンス]]で1ターン凌いだ上で返しに逆に攻め落としたというもの。[[《緑神龍アーク・デラセルナ》]]も全国大会で活躍した[[カード]]であり、大型[[マッドネス]]は[[メタゲーム]]のダークホースといえる。

-極めて[[ロック]]に引っ掛かりにくい防御札であり、盤面に影響を与えることができる[[マッドネス]]である点が大きく評価されている。打点としても大きく[[革命チェンジ]]で突然[[フィニッシャー]]に化ける可能性もあり、昨今のカード環境下においてはワンチャンスの塊と言っても過言ではない高いカウンター性能を持つ。&br;実際、古今[[環境]]の上位戦でも《バイケン》の作り出したワンチャンスで突然逆転する事例は数多存在する。相手にする時はくれぐれも足元をすくわれないようにしたい。

-他の[[シノビ]]と同じく名前には[[シノビ]]特有の[[冠詞]]が付いているが、この[[クリーチャー]]には更に「蒼頭龍」という特殊な名前が追加されている。[[ポセイディア・ドラゴン]]の[[冠詞]]である「蒼神龍」と統べる人物を指す「総統」を掛けたのだろうか。「蒼頭」とはしもべや召使いという意味であり、[[イラスト]]を拡大すると頭の上に[[《威牙忍ジンナイ》]]が乗っているのがわかるので、バイケンはジンナイのしもべなのかも知れない。

-《バイケン》の登場時は汎用性がある[[マッドネス]]の数が少なかったため、このカードを採用する[[デッキ]]は極めて多く、[[カウンターマッドネス]]では確実に4枚要求されることもあってかなりの高レートを囲っていたが、カードパワー的に優れる[[《永遠のリュウセイ・カイザー》]]の登場により[[マッドネス]]としての主役を譲ったこと、[[DMC-63>DMC-63 「ルナティック・ゴッド」]]や[[DMX-14>DMX-14 「最強戦略パーフェクト12」]]での[[再録]]もあり、一度レートは落ち着いた。
--更に月日は流れ、[[《復讐 ブラックサイコ》]]や[[《裏切りの魔狼月下城》]]など強力なハンデスカードの台頭、新たな踏み倒し手段となる[[《勇愛の天秤》]]と[[《サイバー・チューン》]]の獲得、[[S・バック]]のルール変更、[[革命チェンジ]]との[[シナジー]]など数々の追い風を受け、高いカウンター性能をもつ防御札兼強力な[[マッドネス]]の1枚として、当時の如く再び[[環境]]に返り咲くことなった。その一方、前述の[[再録]]を最後に[[絶版]]状態となっていたため、レートも再高騰することとなった。
--その後、[[DMBD-02>DMBD-02 「クロニクル・レガシー・デッキ 風雲!! 怒流牙忍法帖」]]に1枚だけ再録。ところがその2ヶ月後、「バウンス部分は置換である」といった趣旨の事務局回答が判明したことで[[《終焉の禁断 ドルマゲドンX》]]の一発解体ができる[[《怒流牙 佐助の超人》]]とのコンボが注目され再び高騰。しかし公式から上記のように「置換効果ではないがマッドネスと一連で処理される効果である」とアナウンスされるに至った。

-漫画「SX」番外編にて、[[白凰]]が[[黒城>黒城 凶死郎]]戦で使用。[[《終焉の凶兵ブラック・ガンヴィート》]]の[[ハンデス]]により[[バトルゾーン]]に現れ、ガンヴィートを[[バウンス]]した後、[[ダイレクトアタック]]を決めた。

-漫画「Duel Masters Rev.」にて、[[未来>虹矢 未来]]が那須霊禅戦で使用。霊禅の[[《ゴースト・タッチ》]]を見て、[[ハンデス]]対策のために[[《ブレイン・ストーム》]]で[[手札]]に残したが、[[《大邪眼B・ロマノフ》]]での[[ハンデス]]をくらってしまい、[[マッドネス]][[効果]]を発動させることはできなかった。

-アニメ「クロス」第32話で[[不亞幽>不亞 幽]]が使用。[[《霊騎秘宝ヒャックメー》]]を用いた[[マッドネス]][[コンボ]]で多数の[[マッドネス]][[クリーチャー]]と共に3体登場。この際[[バウンス]][[効果]]は使われなかったが、その時[[バトルゾーン]]にいた[[勝舞>切札 勝舞]]の[[クリーチャー]]は[[《ボルシャック・大和・ドラゴン》]]([[スピードアタッカー]])や[[《龍聖霊ウルフェウス》]]([[cip]][[能力]])だったため、下手に戻すよりは[[バトル]]で[[破壊]]したほうが良いという判断だったのだろう。

**[[フレーバーテキスト]] [#w81c8933]
-[[DM-29>DM-29 「戦国編 第2弾 戦国英雄伝(ロックオン・ヒーローズ)」]]&br;'''幻惑と翻弄、それこそが[[シノビ]]の真骨頂。'''
-[[DMC-63>DMC-63 「ルナティック・ゴッド」]]&br;'''陰謀と策略、それが[[シノビ]]の生きる道。'''

**関連カード [#n2c21ae6]
-[[《龍装者 キリバイ》]]

**収録セット [#b3114063]
-illus.[[Daisuke Izuka]]
--[[DM-29 「戦国編 第2弾 戦国英雄伝(ロックオン・ヒーローズ)」]]
--[[DMX-14 「最強戦略パーフェクト12」]]
--[[DMBD-02 「クロニクル・レガシー・デッキ 風雲!! 怒流牙忍法帖」]](フルフレームイラスト)
-illus.[[Norikatsu Miyoshi]]
--[[DMC-63 「ルナティック・ゴッド」]]

**参考 [#z2850f82]
-[[ポセイディア・ドラゴン]]
-[[シノビ]]
-[[W・ブレイカー]]
-[[マッドネス]]
-[[バウンス]]
-[[ニンジャ・ストライク]]
-[[ドロー]]
-[[カウンターマッドネス]]
-[[【カウンターバイケン】]]
-[[アモンロック]]
-[[【アモンロック】]]